発達障害と診断された息子との日々を思い返す備忘録1

こんにちは えふゆ です。

私には、息子が一人います。

特別支援学校に通う高校二年生です。(2021年現在)

発達障害と診断されています。

この記事は息子が小学生の頃、特別支援学級に通うことになった当時の事を記してます。

息子は小学校三年生の夏休み前に通常学級から特別支援学級に移ったのですが、あの頃は息子本人は勿論、家族全員が心穏やかにはなれなかったのです。

大変な出来事だったのに、詳細な部分で記憶が曖昧に成りつつあるということに、最近になって気付きました。

もしかしたらいずれは、「大切な出来事のハズだったのに...」となって、全て忘れてしまうのかな。

大変な気持ちで過ごした日々だけど、忘れてしまうには寂しすぎる。

もっと色々忘れてしまう前に、今思い出せることを書き留めておこう、と思いました。

  • この記事は2020~21年に記したものですが、執筆した当時の気持ちを記録する意味で、ほぼそのまま掲載することにします。

始まりは小学校入学以前から 就学前検診

Dumitrița AlbuによるPixabayからの画像

一人息子の名は、いゆ太くん(仮名)

内向的で慎重な性格なのでしょうね。

妻は「同い年のよその家の子と比べて、少し成長の度合いが遅いのかな」と当時感じていました。

大抵の親であれば、よその子と比較してしまい、そんな気持ちになることは、ありがちな気がしますよね。

私も、時々ちょっと反応が分かりにくい子かな、と感じてました。

だけど成長が遅いと見えるのは慎重な性格だからかなと思って、あまり心配はしませんでした。

そんな いゆ太くんも小学校へ入学する日が近付いてきます。

就学前検診で校長先生と面談

就学前検診は入学予定の近所の小学校で、就学予定児童の「心と身体の把握」が目的で行われます。

児童は在校生のお兄さんとお姉さんに付き添われての健康診断(内科、眼科、耳鼻科、歯科だとか)の会場へ

その間保護者は学校説明会の後、個別の面接です。

面接の相手は当時その小学校の女性の校長先生でした。

子供の性格や普段の様子と、いじめが心配です、みたいな話をした覚えがあります。

私の話を聞いて、思い当たることがあったのか、校長先生は、

「通級」や「支援学級」を考えられてはどうでしょうか?

と提案されてしまいます。

当時はよく分からなかったので、心配事を話したら「発達障害を疑うの?」と少しばかり不信感をいたものです。

いやいや そこまでは...と、お断りしました。

でもこのやりとりが、今思えば後々の伏線の様な出来事になるのですね。

校長先生はこの後 たびたび登場しますので、W校長先生 と仮称しますね。

小学校1・2年は穏やかな時

校舎
Kohei TanakaによるPixabayからの画像

小学1・2年の時は 通常学級で過ごし、ほぼ何も心配事なく過ごせました。

担任の先生が評判の良いベテランの先生でしたし、いゆ太くんも楽しく連める友達ができた様です。

ただ担任の先生から気になるお話しも…。

いゆ太くんは少し慎重に行動をする様なので他の子と比べて少し動きが遅く成りがちなので、周りの子たちから弟の様に気遣われている感じがする、とのこと。

よその子と比べて動きが遅く成りがち・・・、なんだか妻と同じ様なこと話されてました。

僕は いゆ太くんが2年生の年はPTA広報委員会委員長を拝命する事になってしまい、しばしば小学校を訪れていましたので、時々ほんの少し学校での様子を見ることができました。

本当にこの年までは、ほとんど心配する事がありませんでした。

ちなみに広報委員会での活動の時は、W校長先生がとても協力的で、大変お世話になりました。

PTA広報委員会についてのお話もPTA活動の体験としてお話できそうですが、それはまた別の機会に。

小学校三年生でクラス替え

Kohji AsakawaによるPixabayからの画像

小学3年に進級すると、いゆ太くんを取り巻く状況が変わります。

クラス替えです。

児童数減少によってクラスは3クラスから2クラスに減ってしまいます。

あと3人いれば3クラスを維持できたと聞いてます。

これによって教室の床面積が広くなるわけでもないのに、1クラスの人数が増えてしまいます。

先生の目も、児童一人ひとりに行き届くか心配です。

いゆ太くんは仲の良かった子たちと別のクラスになってしまいました。

当然、先生も替わり、女性の方ですが大きな声でよく怒る先生だった様です。

(実際に直にお話しをさせてもらうと、悪い印象はない先生でした。各学年に合わせた接し方の違いもあるのでしょうか)

もしかしたら、大きな声でよく怒る先生に恐怖してしまったのでしょうか。

さらに、周りの子の成長スピードについて行けなくて、

自分から混ざりに行ける性格でもなさそうですし、

そうして色々戸惑っているうちに徐々に孤立していったのかな…と想像します。

新学期が始まってそれほど時間は経っていないある日、必要があって学校に持参したものを失くしたか、壊して持ち帰ったかしたことがありました。

…いゆ太くんの異変(もしくは特性?)に気付く始まりのことなのに、ここの部分きちんと思い出せないです。

何があったか問きますと、「○○くんにやられた」、みたいなことを言うのです。

一過性の悪戯ならば問題はないけど、いじめに繋がる萌芽を心配して学校に問い合わせてみました。

なんだか担任の先生といゆ太くんの話には食い違いがあって…。

おそらく苦しいのに何も話をしてくれない息子

花 花壇 小学生
絵・写真 えふゆ

新学期のスタートから夏休みの始まる直前までの4か月くらいの間、色々あったはずです。

なのに記憶が混濁して曖昧になりつつあります。

覚えている事は、

運動会の学年別プログラムで何をしていいのか分からない様に一人だけ動けないでいる いゆ太くんがいました。

いゆ太くんが話すことと、学校側から聞かされる話との食い違いがよくありました。

(そんなにしょっちゅう学校に何かを問い合わせていたのかな?私は…。)

そんなだからでしょうか、

親と子の会話が事情聴取のようになっていることが度々あって、そして いゆ太くんも だんだんお話をしてくれなくなります。

そんな子供にイラッとした気分になってしまうことも少なくなくて・・・。

本当は いゆ太くんに何が起きているのか、どんな気持ちでいるのか、本人が目の前にいるのに何も判らないのです。

以前までとは何か違う事が自分の子供に起きているのは明らかなのに・・・。

学校内のスクールカウンセリングも度々相談していました。

カウンセラーさんが見た 学校での いゆ太くんの様子は、休み時間は いつも一人孤立しているみたいです。

そして担任の先生から「特別支援学級」を考えてみては?、と言う話が…

いゆ太くんは発達障害なの?、何を根拠に?、周りの子たちと同じ様に動けないから?、

クラスに馴染めていないから?

間違いなくいえるのは、僕も妻も、何より いゆ太くん本人が一番”参ってしまって”いて、

相当なストレスを溜め込んでいたのは明らかでした。

小1・2年の時の様な、笑顔でいることも、話をすることも少なくなっている いゆ太くん。

時に言葉で表現できない気持ちを吐き出す様に、激しく癇癪を起こすことも…。

いゆ太くん本人と学校で聞かされる話に食い違いがあるのは、いゆ太くんが自身を守る為の嘘をついている可能性を想像すると、痛々しく やるせないです。

学校側が嘘を言っている可能性は無いのか?

と考えてしまうと何を信じていいのか分からない、気持ちがおかしくなりそうです。

小さな小学生の男の子が、毎日どんな思いで朝を迎えて日々を過ごしていたのか、あの頃のいゆ太くんの気持ちを想像すると胸を掻きむしる様な切ない気持ちでいっぱいになります。

それでも何をどうすればいいか分からない日々でした。

そんな状況が続くある日の事、

帰宅した いゆ太くんと学校での話しをしていて、また嘘をついてると感じてしまい、

今となっては、本当に話しの内容を覚えてないのですが、(嘘を言ってもしょうがないので本当に覚えてません)

もう いい加減にしてくれ!!

と僕は怒鳴ってしまいます。

そして、いゆ太くんの目の前で学校に電話をかけて担任の先生に繋いでもらい

「うちの いゆ太くんをスグにでも、明日から支援学級に編入して下さい!」

と言ってしまいました。

かなり発作的で、冷静ではないことをやってしまいました。

度々、支援学級を考えてみては?、と言っていた担任の先生でしたがさすがに、

何があったのですか、とにかく落ち着いてください、といった感じで懸命に宥められた様に記憶しています、そりゃそうですね。

後日、W校長先生と面談することになりました。

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